永遠に残る、それは傷跡

まだ夏の香りがする今日この頃ですが、夏と言えば薄着。ふとももなんかも丸出しでくつろいでる方もまだいらっしゃるかと思います。

で、そんな方がうさぎの欲望の相手になると大変です。うさぎは自分の欲求に素直すぎるほど素直です。人間の身体の向こうに自分が欲しいものがあれば、人間の身体など踏み越えて行きます。なまふとももだろうが何だろうが、滑らないようにツメをがっしり立てて、人間が痛がってるのもどこ吹く風、です。

私はうさぎの欲求に傷付けられたことはありませんが(服を噛み破られたことはたくさんある)、人間の欲求をうさぎに向けて、向こう見ずな傷をいただいたことがあります。

なまうさぎ一号二号と暮らし始めて、半年くらい経った時でしたかねぇ。まだ、大人と子供の境目にいる彼女たち、一号ちゃんは健康に問題ないのですが、二号ちゃんは、当時からゆる●をお尻にくっつけて歩いていました。

お尻拭きは当時からの戦いが今もずっと続いている訳ですが、最初の頃は二号ちゃんが嫌がりましてね・・・そのイヤイヤっぷりは物凄く、ひっくり返されでもしようものなら、ぶっとい後ろ足を、バン！バン！！ババババン！！！と連続キックするんです。

そしてスパイクのようなツメが、私の腕に突き立てられました。血が滲み、痛みが走ります。・・・やっとの思いで尻を拭き終わり、さて、自分は、となると、あんまりのことに、逆に笑いが止まらなくなってしまいました。

見事なミミズ腫れ(出血付き)が、一、二、三、四本。そのうちの一本は、11センチもある大物です。

しばらくして治ったそれは、・・・精神が不安定な方がやったような手首を切った傷にしか見えません(苦笑)。実際、誤解されたこともありますし。今では、初対面の方には、誤解されるより先に、この傷はこれこれこうでしてねぇ、と説明してしまいます。

イングランドのベッカム選手は、自分に深いまつわりのある人の名前を入れ墨していますが、私も似たようなものに、結果的になりました。五年経った今でも、傷跡が消える気配は全くありません。その存在を、永遠に形を残すものに変えて私にくれた二号ちゃん。例え、二号ちゃんの命が召し上げられても、この傷が残る限り二号ちゃんは私の中で生き続けるのです。

でもやっぱり夏はちょっとだけ憂鬱(笑)。電車の中とかで、密かにびびっている人いるんだろうなと思うと、なんだか申し訳ない気持ちになります(苦笑)。