お世継ぎ誕生予定の知らせ文

この世にお世継ぎが誕生するほど、めでたく、そして厳粛なことはありません。

今、目が離せないブログ。「usagi no *hana*」様です。世話人セバ様が、将軍様との日々を描いておりました。・・・あの日までは。

一足先に、世話人セバ様のお宅にご降臨なされた将軍様。世話人の寵愛を受けつつ、いやっ、これでは階級が逆だ、将軍様が、世話人には格別の寵愛をいたしていたのでございます。

ある日。将軍様は、将軍として名を遂げるには、配偶者が必要であると、考えられたのでございます。しかし、悲しきことに将軍様は、うさぎとして身をやつす身。配偶者を探しての、一人でのご外出は、あまりに危険でございます。

将軍様は一計を案じました。生活用品の買い出しという名目において、世話人セバ様に、配偶者を見つけてこられるよう暗示をかけたのでこざいます。将軍様のことですから、世話人セバ様の目の届かないところで、水晶玉に将来を覗いたのでございましょう。

世話人セバ様は、なによりも将軍様と、未来の配偶者を愛しております。それは、予定を早めて、雪の中から御所車を掘り出してまで未来の配偶者をお迎えにあがるほどでございました。

無事、未来の配偶者と将来への固めの杯を上げられた将軍様。未来の配偶者は、新春の青葉のように匂い立つ、溢るる若気より、若様との一名を戴き、共に生活を始められたのでございます。

そして、若様が立派な男子に成長された若葉の頃。

将軍様と若様は、契りを結んだのでございます。

将軍様が母となる日も近づいてまいります。そのせつないまでの母心は、生まれ出でる我が子たちへの、我が身をも削りたる最高の床辺として、現されたのでございます。

このような日々が見られるのも、そう遠くない将来でしょう・・・。

「母様、おっぱい」

・・・いえ、本物の将軍様と若様は、このような下衆兎共と違い、遙かに高貴でございます・・・その姿が物語っております。白は、全ての煩悩を絶ち、全てを洗い清めた最高の気品なのでございます。

幸いにもわたくし共は、将軍様と若様、世話人セバ様のご様子を見守らせていただくことを許されております。お世継ぎが誕生した暁には、共に祝杯を上げようぞ、友よ！

どうか粛々と、物事が運びおおせることを、祈ります・・・皐月の空のように、青く澄み渡った晴れの日々が、どうか続きますように。